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効率化というのは、本当にいいことなんだろうか

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効率化、効率化、っていうけど、効率化ってそんなにいいことなんでしょうか。

「物が売れない中で、どうやって利益を確保するか」を考えると、まぁ簡単な答えは「コストを下げる」です。なので、今まで5人でやってたことを4人でやるとか、この業務はアウトソースするとか、もっとエスカレートすると、備品一個一個を厳密に管理するとか、そういう策がとられるわけです。

その結果、一時的に利益は確保できるでしょう。しかし、長期的に見ればどうでしょうか。

5人でやってたことを4人でやる。このとき、業務フローを見直して、人が少なくても大丈夫なように変革していればいいのですが、「残った4人が頑張る」とかそういうわけのわからない状況になっていれば最悪です。もし、景気がよくなって、新規事業だとか取引先拡大だとかいう話になっても、人がカツカツでまわらないという状況になってしまいます。忙しくないときにぎりぎりで回る人数にしていたら、忙しくなったときに行き詰る、っていうのは簡単に予想できます。

「業務フローを見直して効率化すればいいだろう」とかいう偉い人もいるかもしれませんが、そういう人に限って自分は変わりたくないとか言い出します。「いつもの資料だしてくれ」「あれは今回の業務フロー見直しで削除することにしました」「バカモン! あれは必要だ!」とかいって、本当に必要なのかは謎ですが、本人は変わる気がなかったりします。まぁつまり業務フローを変えるというのは、エネルギーがいるし、別に新しく何かが生まれるわけでもないんでやる気がわかないんですよね。

業務のアウトソースも、自社内のノウハウ蓄積が途絶えるとか、自社用にカスタマイズするときに追加費用がかかるとか、そういった将来影響が出る事態に陥る可能性があります。

数値にだけ目が行っていると、本末転倒になる」でも書きましたが、効率化で「コスト圧縮」に成功したとしても、実はその効率化の裏で、効率化してはいけなかったものがあるという発想は持っておかないといけません。もっというと、「何を非効率のままにしておくのか」というのが、その会社の戦略なんじゃないかと思います。

(888文字)

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