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「学習性無力感」について

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ネットで「学習性無力感」のことを知ったけど、なんかこわいな。自分にも少しあてはまってる気がします。

学習性無力感というのは、ストレスから逃れられない環境に長期間いると、その状況から逃げる努力をしなくなってしまう、という現象。つまり、「このストレスから逃げられないわ」というのを学習した結果、逃げられる状況に変わっても「どうせもう逃げられないんだ」という無力さを感じて逃げなくなってしまう、と。

心理学者のマーティン・セリグマンは次のような実験をしました。まず、犬の集団を2つに分け、それぞれの犬に電気ショックを与えます。一方の集団には電気ショックを回避する方法を用意しておき、もう片方には回避できないようにしておきます。その後、両方の集団に回避手段を用意してから電気ショックを与えます。すると、後者は前者に比べて逃げなかった、と。

この心理学者は、上の実験から、前段階で回避方法のなかった犬は、「自分の行動と電気ショックには関係がない」と学んでしまったため、逃げ道が用意されても逃げなかったと考えました。そして、この現象を「学習性無力感」と名付けて発表しました。

これは、いろんなところで見られる現象だと思います。上のリンク先にあるウィキペディアには「うつの原因の可能性」について書かれています。また、例えば、小さいころから「あれを買ってはダメ、これを買ってはダメ」と言われ続けた結果、大人になっても「特に欲しいものがないなぁ」となるのも、この現象の一例ではないでしょうか。僕はあまり物欲がないのですが、なんとなく思い当るところがあるんですよね。

ここまではストレスのような「悪い刺激」の例でしたが、逆に「良い刺激」が学習性無力感を引き出すこともあるでしょう。例えば「夢は叶う!」「世界を変えよう!」と言われて希望を持つが、自分の思い通りにならない結果、無力になる、と。まぁ「世界を変える」なんて、みんなができるわけないんですよね。実現して世界が頻繁に変わってたら、不安定すぎてみんな死んでしまいます。

この「学習性無力感」は、最近のいろいろな負の部分を説明できてしまうように感じますね。

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