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「痴漢をする癖は治りましたか?」

法廷ドラマなどで、「『はい』か『いいえ』でお答えください」と言って、弁護士が証人に質問する、みたいな場面がよくある。しかし、当たり前だけど、「はい」や「いいえ」では答えられない質問も存在する。そういう質問には、無理やりどちらかを答えるというのはできないし、それでも答えることを強要する人は頭がおかしいと思う。

この例だと、結婚している人にしか使えないけど、例えばタイトルにもした「痴漢をする癖は治りましたか?」とか「万引きしたことを誰かに話しましたか?」とかいくらでも例は作れる。奥様を殴ってない人、痴漢をしてない人、万引きをしていない人にとっては、「はい」も「いいえ」も答えられない。

こういった質問に、「はい」とも「いいえ」とも答えられない理由は、質問にある種の「前提」を含んでいるからだ。「痴漢をする癖が治った」と答えれば「以前は痴漢をしていたこと」を認めることになるし、「痴漢をする癖は治ってない」と答えても、やっぱり「以前痴漢をしていたこと」を認めることになってしまう。つまり、「はい」か「いいえ」で答えることが、質問に含まれている前提を暗に認めることになってしまう。そのため、こういった質問には、「はい」か「いいえ」で答えることはできない。逆に言えば、認められないことを前提にした質問を作れば、この種の質問はいくらでも作り上げることができる。

もし「『はい』か『いいえ』でお答えください」と言われたら、「『はい』か『いいえ』で答えられる質問なら」と言わざるを得ない。質問をする側が、解答の選択肢を指定できる権利はない。もしそれでも指定してくるなら、「質問には答えられない」と言うしかない。もちろん、この「答えられない」が意味することは、答える側に非があることではなく、質問する側、質問自体に非がある、ということだ。質問する側に非があるために答えられなくなっている質問を投げかけ、相手が答えられないことを勝ち誇ったかのようにふるまうのは、かなり頭が悪い行動だと思う。

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