オルゴールバージョンの成功例:「踊る大捜査線」
前の、「AWA」始めましたという記事の中で、「オルゴールバージョンは、誰のニーズなんだ」ってことを書きました。音楽配信サービスでのオルゴールバージョンは、曲数のかさ増しだとさえ思ってます。
個人的には不要なオルゴールバージョンですが、「踊る大捜査線」は数少ない成功例だと思います。
踊る大捜査線。織田裕二主演の刑事ドラマ。連続ドラマから始まり、スペシャルドラマや映画、スピンオフまで作られ、15年も続いたシリーズ。そして、このシリーズでずっと主題歌だったのが、織田裕二の「Love Somebody」。
この「Love Somebody」の何がすごいって、刑事ドラマの主題歌なのに、レゲエっていうところ。曲はこういうふうに説明されています(全角は原文通り)。
「Love Somebody」は、“レゲエ界の貴公子”と呼ばれた、イギリス出身のマキシ・プリーストとコラボレーションするという画期的な試み。作詞を織田とプリースト2人で担当。「ドラマも今までの刑事ドラマとはひと味違うものになりそうだったので、主題歌も新しい感じのものをという話になった。こういう“実験”は大好き」と織田。
「新しさ」は共通しているかもしれないけど、刑事ドラマとレゲエは合わない。しかし、例えば、織田裕二の出ている他のドラマやCM、世界陸上のテーマソングに自身の曲が使われることが多いことを考えると、「踊る」も主役と主題歌の両方セットになってたんだろうと推測できます。ただ、刑事ドラマとレゲエは合わない。
主題歌はドラマの外だからまだいいにしても、「ドラマ中でも使ってほしい」という依頼もあったんじゃないでしょうか。しかし、刑事ドラマとレゲエは合わない。なのに主題歌をドラマ内で流さないといけない。この問題の解としての、オルゴールバージョンは、かなりの成功だったんじゃないでしょうか。切ないシーン、回顧シーン、特に、序盤の雪乃さんシーンでは効果的でした。
オルゴールバージョンの、これほどの成功例は他に思いつかないなぁ。
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