今日も8時間睡眠
888文字のブログです

答えを知らないと、答えが思いつけない話

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前に、晩御飯を食べに行った時の話。居酒屋メニューも出しているし、定食も出しているお店。

店の中に入ると、カウンターの奥の席で、小さな子どもがノートパソコンを見てたんですね。ノートパソコンはお店の人のもので、それで売上管理などをしてるんでしょう。僕はその子の3つくらいとなりの席に座りました。僕とその子の間には他の客はいなくて、子どもの行動は全部見えていました。

子どもは3歳くらいで、そのときにいた客の誰かの子のようです。親たちは近くのテーブルで軽く食べたり飲んだりしていました。彼らは常連客のようでした。

子どもが見ていたのは、アンパンマンのおもちゃがいろいろ動いてる動画。違法アップロードされたアニメではなく、おもちゃがただただ動いてるだけのストーリーもない動画なので、すぐに飽きそうな気もするんだけど、子どもはそのYouTubeの動画を食い入るように見ていました。

見ていた動画が終わると、その子どもは、画面を直接触って別の動画を選ぼうとしました。ただ、そのノートパソコンはタッチ操作ができないものだったので、何も反応しません。しばらく画面を触って試行錯誤した後で、今度は両手でバンバンとキーボードを叩き始めました。大人たちが、「乱暴に扱っちゃダメでしょ」と止め、「マウスを使ってこうやるんだよ」と教えて、無事に他の動画にたどり着けました。すると、また食い入るように見始めました。

この光景を見て、「あー、手で直接画面を触って操作できた方がやっぱりいいんだな。それなら子どもでも操作できるんだな」と思えるのは、iPhoneやiPadという答えを知ってるからなんですよね。知らない状態で、「マウスやキーボードじゃなくて、手で直接操作できるものを作ればいいんだ!」と気付くのは、なかなか難しいです。「マウスを使ってこうやって動かすんだよ」と、「今の世界のルールでは、こうやるのが正しいんだよ」と教えがちだし、僕もそう教えてしまうでしょうね。

答えを知った後であれば自分も思いつけそうな気がするんだけど、実際には、答えを知らないとその答えにはたどり着けないことも多そうだな、と感じました。

(888文字)