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キリマンジャロは、「キリマン・ジャロ」じゃなくて「キリマ・ンジャロ」

キリマンジャロは、「キリマン・ジャロ」と区切りそうな気がするけど、「キリマ・ンジャロ」が正しい区切り方らしい。「キリマ」がスワヒリ語で「山」のことで、「ンジャロ」がチャガ語で「白さ」のこと、あわせて「白く輝く山」という意味だと言われている。

普通の日本人なら「ん」から始まる言葉があることに違和感を覚えるが、アフリカでは「ン」からはじまる地名は多い。例えば、チャドの首都は「ンジャメナ」である。

首都といえば、スリランカの首都「スリジャヤワルダナプラコッテ」もなかなかインパクトがある。実は、これも区切りが難しい。「スリジャヤ・ワルダナ・プラコッテ」と区切ってしまいがちだが、「スリ・ジャヤワルダナプラ・コッテ」が正しい区切り。

もともとこの地は「ジャヤワルダナ(勝利をもたらす)」という名前だったが、植民地時代には「コッテ」と呼ばれていた。その後、首都機能が戻ってきたときに、当時の大統領の名前が「ジャヤワルダナ」だったこともあり、旧名が復活したらしい。スリは「聖なる」、プラは「都市」という意味で、「スリ・ジャヤワルダナプラ・コッテ」全体では、「聖なる・勝利をもたらす都市・コッテ」という意味になる。

日本の無償資金協力により、この首都に病院が建てられた。その名前は「スリ・ジャヤワルダナプラ総合病院」である。名前の区切り方は、あまりしっくりこない。

マレーシアの首都「クアラルンプール」も、区切りが難しい。「プール」とあるから「クアラルン・プール」と区切りたくなるが、「クアラ・ルンプール」という区切りが正しい。略されるときは、「Kuala Lumpur」の頭文字をとって、KLと書かれる。

ルンプールは「泥」、クアラは「川の合流する地点」という意味で、全体では「泥川の合流地点」となる。実際、ここはクラン川とゴンバック川の合流点となっている。中国人の移民者がスズの採掘拠点として開発した際、彼らがこう呼ぶようになったらしい。

カタカナを見たときに、音の響きや知ってる単語によって無意識に区切った部分が、本来のその言葉の構成とぜんぜん違ったものになることがある、というのはおもしろい。

(888文字)

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