マルチ商法の話を聞きに行ったけど、だまされなかった話
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昨日、甘い投資話で高額DVDを売りつけるトラブルの話をしましたが、実は僕はマルチ商法の話を聞きに行ったことがあります。この会社を(他意はないですが)A社としましょう。
簡単に言えば、A社の商品を子会員が買えば親会員にフィーが入るというもの。話が複雑なのは、子会員だけでなく、その子会員の子など、子孫会員全員から少しずつフィーが入ってくるという点。今はワイハでサーフィン三昧とか、豪邸で隠居生活とかいう先祖会員のDVDを見せられました。A社の商品使って子会員増やせば、こんな素敵な生活が待ってますよ、というストーリー。
で、その商品が、まぁここもよく考えられていて、壺とか絵とかじゃなくて日用雑貨なんですね。普段使ってる消耗品をA社のものに変える。高額ではないのに高品質、だから子会員も増やしやすくフィーも入りやすい、と。
確かによさそうです。ゴールは高いのに、スタートの敷居は低い。枠組みも普通のマルチと違う気がします。
しかし、素敵な生活が送れることはないでしょう。少なくとも会員が何万とかになってる時点で。他のマルチ同様、ピラミッドの上の人を下の人が支えるシステムです。
子孫会員からのフィーが話を少し難しくしていますが、A社中心で考えてみましょう。A社の収入は全会員の商品購入だけです。会員以外も商品を買ってましたが、少ないので無視して考えます。商品には仕入代や運営費がかかっています。A社はこれらを差し引いて、会員に再分配するわけです。子孫会員の数に応じて。
仮に会員が100万人いて、年1万使ったとしましょう。ここで1億円の年収がもらえる人は多くても100人です。閉じた世界なので、そりゃそうです。しかも子孫会員が多い人から再分配されるので、いつまでたってもピラミッドの下の人は恩恵を受けられません。子孫会員のフィー率とか考えなくてもわかります。
さらに、このピラミッド構造は逆転しません。会社なら、リストラや出世があるけど、この組織にはありません。
子孫を増やさないと、A社と先祖会員が死にます。なので、甘い言葉でカモを探しているんですね。
もちろん、僕は話だけ聞いて断りましたが。