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ロジカルシンキングによる弊害

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ロジカルシンキングの弱点を考えてみた:ロジックを超えたロジックの話 | メタップス社長のブログを読みました。「完全な現在認識ができないんだから、それをベースにロジックを構成して未来を予測しても正しいとは限らない。だからロジカルシンキングは説得ツールと割り切って使おう」という内容です。確かにそうだなと思います。これに関連して、ここでは、ロジカルシンキングによる弊害を考えてみます。

似たような結論になる

みんなが認識できることをベースにロジカルに考えると、どうしても同じような結論になってしまいます。ロジックで構成された道は、だいたい同じ行先に伸びているからです。

例えば、高齢化社会だから高齢者層を狙うとか、アジアの成長が著しいからアジア進出とか、データ蓄積コストが安くなってきたからビッグデータ解析とか、似たような行動をとってしまう。他の企業との差をつけないと埋もれていくだけなのに、差が出ない結論に達してしまう。差別化には、ロジック以外も必要です。

問題のおかしさに気付きにくくなる

問題設定がおかしければ、出てくる答えもおかしくなります。

例えば、「どの国へ進出するべきか」という問題が与えられ、国ごとに分析して答えを出す、ということは大事です。しかし、国内はいいのか、海外進出しないという選択肢はないのか、といった視点も大事なのではないかと思います。答えを出すことに集中してしまい、本当に考えなければいけない問題を考えているのか、という視点が抜けてしまうかもしれません。

ロジックで説明できるものしか受け付けなくなる

新しいことを始めるには、失敗する可能性があります。なので、本当にそれをやって大丈夫なのか、と言う人はいます。会社の規模が大きくなればなるほど、説明を求められます。しかし、ロジックで固めるほど自由度はなくなり、遊びの部分がなくなります。本当の新しさには挑戦できない、という結論が出やすくなります。

まとめ

ロジカルシンキングは失敗リスクを軽減する効果がありますが、使いすぎると新鮮味のない差別化できない結果しか埋めなくなります。そこが一番の弊害なんじゃないかと思います。

(888文字)