現在の幸福と将来の幸福
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これを読みました。
とても大事なことが書かれています。内容は「今頑張らないと将来苦労する」への反論。全否定はしないが「現在の幸福と将来の幸福」のどちらをどの程度重視するかは人によるだろう、現在と将来は繋がっているんだから現在の幸福を犠牲にし続けたら将来の幸福も感じられないままではないか、というような内容です。
将来苦労するから今頑張れっていうのは、まっとうな理屈だとは思うけど、今をどの程度犠牲にして将来の蓄えにするかというのは、その人の人生観の話だから、押し付けるのはよくない。 (中略) 人間は、かならずいつか死ぬし、死ぬまでの時間をどう使うかは、その人に決める権利があるし、その人以外が決めたり押し付けたりするのは人権に関わる問題だと考えてる。
確かにそうだと思います。「今を犠牲にして将来の幸せを目指す」というのは、将来受け取る果実の方が大きいと予想できる場合はいいんだけど、それって国が急成長しているときとかしか成り立たないんじゃないかな。最近は、そんな急成長をしている国も少ないし、将来の見通しが悪いこともあってからか、「将来より今の方が大事」っていう思想がずいぶん広まってる感じがします。スティーブジョブズが毎朝鏡に向かって「今日が最後の日でも、今日しようとしていることをするだろうか」と自問してたみたいな有名なエピソードがあるくらいだしね。特に将来を悲観的に考えてる人は、「今が大事」って発想になりやすい。「今我慢して将来も楽しくない」という選択肢をとる人はいませんからね。
元の記事は「若者たちは『今頑張らないと将来苦労する』と言ってくるおじさんに気をつけろ」とも言っています。完全におじさんのポジショントークだからですね。でも、「現在」に偏重しすぎてもダメです。将来にツケを回して困る可能性がありますからね。将来身動きが取れなくなっても、そこで人生が終わるわけではありません。持続的な戦略をとらないといけません。
「現在と将来の幸福の比率をどう設定するか」は人生設計において大事な問題だと再認識させられました。
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