「地方創生」はそもそもスタートが違うのではないか
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これ読みました。
なぜ地方は補助金をもらっても衰退するのか | 地方創生のリアル | 東洋経済オンライン | 新世代リーダーのためのビジネスサイト
「地方創生に必要なのは、カネじゃなくてカネを生み出す仕組み。利益を生み出す仕組みを作らないから衰退し続ける」という内容。確かにそうだなと思うけど、それに気づいてない人っているのかなという疑問もある。
「利益を生み出す仕組み」といっても、地方でそれを作るのはとても難しい。アイデアが浮かばないとかじゃなくて、構造的に難しいという意味で。なぜなら、損益分岐点が高いことにくわえ、そこまで売り上げを伸ばすのが難しいからです。
消費者になりうる人口が少なければ、消費者になってくれる割合を大きくする、頻繁に消費してもらう、販売価格を上げる、固定費を下げるなどの戦略をとらないと利益が出るようになりません。モノを販売するなら、販売場所を広げて消費者になりうる人口そのものを大きくすることはできますが、その場で消費するサービスのような場合は消費者になりうる人口を増やすのは難しい。利益を出せるようにするには、相当ハードルが高いでしょう。
都会でのビジネスは、消費者になりうる人口が多いですが、競争相手も多い。なので、別に都会の方がビジネスが楽だというわけではありません。しかし、ニッチ市場を攻めるという戦略はとれます。消費者数は減るけれど、購入頻度が上がったり価格を上げることで、生きのびていくことはできます。しかし、地方では、すでに消費者数が少ないので、ニッチ市場は攻められません。
地方の商店街の中で分業による最適化をしても、日本中で最適化可能なショッピングセンターの損益分岐点を下回ることはできません。ニッチ市場も狙えず、差別化も難しいとなれば、地方が衰退していくことは自然な流れです。
まぁこういうことを言ってしまってはダメかもしれませんが、「地方創生」は、そもそもスタートが違うのではないかと思ってしまいます。地方を昔の姿に戻すというのは、最適化前に戻すということであり、不可能でしょう。中規模都市をたくさん作っていくしかないんじゃないかなぁ。