上へ行くつもりがない人は、今の位置に居続けることさえできない
🏈
少し前の「ヨルタモリ」に福山雅治が出ていて、デビューのころの話をしていました。福山とBEGINは同期なのですが、そのBEGINがデビュー曲「恋しくて」でヒットしたんですよね。
このヒットについて「デビュー当時、嫉妬はしてなかったの?」と聞かれていました。福山は、「嫉妬はなかったが、自分がこうもヒットしないものかと愕然とした。ただ、当時は『売れる』ということが全く想像できなかったので、焦ってはなかった」と答えていました。そして、「でも、いつの頃か、『売れなくては、続けていけない』ことに気付いた」と続けていました。
又吉の小説「火花」にも、「売れない芸人は、続けられない」ことが出てきます。続けるにはコストがかかります。その活動を支えるために、事務所の社長など、誰かが投資をしています。リターンが出ないなら投資をやめるしかなく、その時点で活動は続けられなくなります。また、年をとってくると安定な収入が必要になってくるので、そういう理由でも「続けられなくなる」ことは起こります。
『売れなくては続けていけない』は芸能界にあてはまりますが、普通のサラリーマンでもあてはまるでしょう。最近、上昇志向がない、昇格したいと思わない若者が増えてきているらしいです(というか、僕もその一人です)が、そういう人がそのまま今の位置にとどまるのは難しいと思うんですよね。おそらく、会社としては、難易度の高いことや規模の大きいことに取り組んでどんどん稼いでもらいたい、そのために方針を立てたり部下や周りの部署の人たちを動かして案件を進めてほしい、などと思っているはずです。年をとっているのにいつまでもプレイヤーというのは、「本来やってほしい仕事をしてくれない」「管理者から見ても、年上の部下はめんどくさい」ということで、避けたがると思うんですよね。もちろん全部の会社がそうじゃないですが、避けたい企業は多そうな気がします。
上へ行くつもりがない人は、今の位置に居続けることさえできない。これが現実なのかなぁと思います。