ワークライフバランス、ただしバランスをとる方法は与えない
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これを読みました。
若手社員には、まず「トレードオフ」の視点を教育すべき。割り切ることができない社員は必ず潰れる。 - らいおんごろしはかく語りき
トレードオフの視点を教育すること自体は、悪いことだとは思いません。ただ、それが離職率の低下などにつながるかというと、疑問ですね。というか、記事を読んでいくと、むしろ逆効果になるのではないかと思います。
一歩引いた視点で、「残業」と「プライベート」を天秤にかけている自分を見つめることができれば、考え方は変わるでしょう。 「今はプライベートを犠牲にして仕事をとる」と主体的に考えられるだけでも、気持ちは大きく違います。
世間では、「ワークライフバランス」という言葉がよく使われています。これは「仕事とプライベートのバランス」のことであり、「トレードオフ」そのものでしょう。ただ、これって、「仕事とプライベートのバランスを考えましょう」とは言ってるけれど、「バランスをとる方法は提供されていない」んじゃないかと思うんですよね。
例えば、「給料が減ってもいいから、休みを増やしたい」とか「残業代はいらないから、早く帰って子どもと遊びたい」と思っていても、そういう行動がとれないことがほとんどでしょう。むしろ、気持ちとは真逆である、休日出勤やサービス残業などと言った行動を強いられるケースもあると思うんですよね。
トレードオフの視点は必要かもしれないけど、選択する権限が与えられないんだったら、結局辞めていきますよね。それどころか、裁量を与える仕組みを作れないのであれば、寝ている子を起こすだけなので、辞める人は増えてしまうんじゃないかと。
「今はしんどいけど、将来はハッピー」っていうトレードオフも、成長期には有効だったかもしれないけど、今となっては「その選択肢、意味あるんですか」って感じだし。
「ワークライフバランス」も、本来は「こっちはおさえめ、こっちはガンガン」というバランスを想定していたはずが、どっちの分野も「ガンガンいこうぜ」しか選択できない世の中になっていきそうで恐ろしいですね。選択したくてもできないなら、「主体性」も何もないよなぁ。