同じ数字なのに、言い方が変わると印象が変わる
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例えば、ある病気があって、その病気になる人の割合を言うときに「約1万人に1人」っていう言い方をすることがありますよね。日本の人口は1億人強なので、これは言い方を変えれば「約1万人いる」とも言えます。これは僕の感覚だけなのかもしれませんけど、両方とも同じようなことを言っているのに、前者より後者の方が「たくさんいる」ように感じてしまうんですよね。
「1万人に1人」っていうと、「○○○○○●○○○○」のように、たくさんの非該当者がいてその中にポツンと該当者がいる、というイメージで、「1万人いる」っていうのは「●●●●●●●●●●」のように、該当者がたくさんいるようなイメージになっちゃうからなのかもしれません。もちろん、後者は「1億人マイナス1万人」の非該当者がいるので、割合で見れば一緒なんですけどね。
なんというか、同じものだけど、見方や言い方が変わるだけで印象が変わることってあると思うんですよね。
他の例でいえば、体重100kgの人がいるとするじゃないですか。太ってますよね。でもこれを「0.1t」って言っちゃうと、より太っているような気がしませんか。僕はしますね、頭では「同じ」とわかっていても。
「トン」っていう単位は、トラックとか大きな荷物に対して使うもので、体重に対して使うことはほとんどないですよね。なので、人間の体重に対して使うと、急に「太った」感が出るのだと思います。
世界史の教科書を、なぜか今頃読んでいるのですが、西暦1年から考えるともう2000年以上もたっていますよね。長い歴史です。まー、紀元前の歴史も教科書には載ってますが、2000年分でも十分長いですよね。この歴史を、何世代あったかで考えてみると、少しまた印象が変わってくるんですよね。
ざっくり、25歳くらいで子供ができる、ってのを繰り返してきたとすると、100年で4世代ですよね。2000年だと100世代もないんですよね。100人くらいの親をたどっていったら、もう紀元前になってしまう、っていうのは、なんだか短い印象に変わりませんか。
同じ数字なのに、言い方が変わるだけで、印象は大きく違ってきますね。