どういうふうに答えを出すか
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考えている問題に対して、「どういうふうに答えを出すか」という問題がある。
まず、「よく考えて答えを出す」という方法がある。前提条件、ルール、制約などから、「この束縛条件の中で答えを出すなら、この答えしかない」と理詰めで出す方法。この答えには、ロジカルに考えられる人ならたどり着けるけど、逆に言えば、ある程度頭のいい人なら誰でもたどり着いてしまう。問題の難易度が低いと、答えに差が出にくい。
「こだわりを反映させて答えを出す」というのもある。「普通に考えればこの答えなんだけど、あえてこっちの答えを出す」という場合。いい結果につながれば「差別化」「オリジナリティ」と呼ばれるけど、いい結果につながらないなら、そうしたこだわりに縛られる人たちは「悪い文化」「悪しき習慣」「古い体質」などとまわりから言われてしまう。
また、「とりあえず出す」というのもある。「何か答えを出さないと先に進めないから、とりあえず出しておこう」という場合。あまり深い意図はないけど、なしというわけにはいかないから出す答えのこと。
例えば、「どんな服を着て外に出るか」という問題の場合、一つ目の種類の答えなら「清潔感があって、相手に不快な印象を与えない、値段も手ごろな服(例:ポロシャツ+チノパン)」になるだろうし、二つ目の種類の答えなら「自分の個性を出した奇抜な服(例:原宿系ファッション)」になるだろうし、三つ目の種類の答えなら「裸はダメなので、それを避けるためだけの服(例:ジャージ)」になると思う。
十分な時間を掛けて答えを出せる場合は、考えたりこだわりを反映させることができるけど、そうではない場合は「とりあえず出した答え」を採用せざるを得ないこともある。さらに、組織の中に「一度決めたことを簡単に変えてはいけない」という文化があると、「その場しのぎの答え」が定着してしまうこともある。
後人たちが先人の出した答えを見て、その背景にある意味を考えても、「どういうふうに答えを出したか」がわからない状況では、それを見つけるのは難しいだろう。そもそも時間がなくてその場しのぎで出した答えなのかもしれないのだから。