「わからないところある?」のいいかえ
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何かを説明しているときに、相手の理解度を確認したくなることはよくある。
わからないところある?
この言い方はよく使われる。こう聞いて何も返事がなければ、「俺の話は分かったってことだな」と普通は理解する。でも、その解釈が破たんしているケースもある。
例えば、「わかってないところ」がどこか、相手がわかっていない場合。また、わからないことが多すぎる場合。話のはじめのほうからわかっていなかった場合。
これらの場合には、「わからないところは?」と聞いても、相手が自分のわからなかったポイントを言語化できないことが多い。そのため、あとになって「なんでわからなかったのに聞かなかったんだ」と問題になることもある。
また、「わからない」と言うのは心理的にハードルがあって、わからなくても聞きづらいこともある。
この質問は、相手が、「どこがわかればいいかを理解している」かつ「わからないことを『わからない』と言える」という条件が、最低限必要。
確認しておきたいところある?
こう聞くと、「理解できないところ」だけでなく、「理解が不安なところ」も答えてくれる可能性がある。「こういう理解であってますか?」とか「この企画ではこれをやるって決まったんですよね?」とか。
「わからない」と言うよりはハードルが低く、返ってくる内容も増える。
「そこから確認したいのか」というのがわかることで、こちらも相手の理解度を、より把握できるようになる。
気になるところある?
「確認」は相手がある程度話を理解してることを要求するけど、「気になる」はさらに低い理解度でも対応できる。なので、相手からの返事の内容もさらに増えることが期待できる。
ただ、「気になる」は、条件が緩いので、返ってくるボールの範囲が広すぎる可能性がある。こちらが把握したかったことから大きくかけ離れることもあるので、その場合は範囲を限定していくようにさらに問いかけた方がいい。
そもそも
普段から「そんなこともわからんのか」って言ってると、どう聞いたとしても、何も答えてくれなくなる。「相手がどれだけわかっているかがわからない」というのは、説明するほうとしては致命的。