今日も8時間睡眠
888文字のブログです

「看板」という名のレバレッジ

🏈

ネットを見ていると、「新卒だけどフリーランスになる/なった」という話を目にすることがある。会社員と自営業、両方の経験のある僕からすると、フリーランスで生きていくほうがだいぶ難しいと思う。とりあえず、粘れるなら一回は新卒で就職したほうがいいんじゃないかな。

自分があげているものともらっているものを比較すると、新卒で会社員になったほとんどの人は、しばらくの間、受け超になっていると思う。給料は少ないように感じるかもしれないけど、研修をしてくれたり、いろんな人から仕事のやり方を教えてもらったりして、見えないところでお金をかけてくれている。「こいつはまだ新人だから何もできない」という扱いなので、当面は質問してもだいたいは答えてくれるし、ミスをしても大目に見てもらえたりする。

いきなりフリーランスだと、誰からも何も教えてくれないし、誰にも聞けない。いや、聞こうと思えば聞けるけど、基本的には「専門家の意見を聞く」のと同じなので有料になる。そんな中で、顧客が払ったお金以上のパフォーマンスをあげないと、顧客は逃げて行ってしまう。

さらに重要な点は、会社員は「会社の看板が使える」ということだと思う。

顧客がお金を払うには、まずこちらを信用してもらう必要がある。商品の品質についてはもちろんで、それまでのやりとり、商品とお金の受け渡し、販売後のケアなどについて、「ちゃんとやってくれそうだ」と思わないと契約に至らない。

実績がなければ、信用度は低い。そういう意味では、新卒の信用度はほぼ全員ド底辺だ。だけど、たとえ新人であっても、会社の看板を使えば一気に信用度が上がる。信用のレバレッジをかけることができる。個人で飛び込み営業をしても入れてくれないけど、会社名を言ったら入れてくれることはある。

新卒でフリーランスというのは、使える武器がほとんどない。無課金ユーザーのまま、ゲームを進めていくようなものだ。さらに、時間がたっても武器が増える見込みが少ない。企業に勤めたからといって武器が増える保証はないけど、いきなりフリーランスだと増えないのがほぼ確定なので、攻略する難易度はかなり高いと思う。

(888文字)

バックリンク