残業時間が短いと、労災認定されにくそう
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これを読みました。
自殺の電通新入社員 長時間労働が原因と労災認定 | NHKニュース
労働環境の悪さは今に始まった話ではないと思いますが、自殺者が出ないと大きく取り上げられないし、話題にも問題にもならない、というのは残念です。
会社の記録では労使で協定を結んでいた月70時間までの残業になっていましたが、入退出の記録を調べたところ、亡くなるおよそ1か月前までの残業は月105時間に上っていたということです。さらに、仕事のストレスでうつ病も発症していたとみられ、仕事量と残業が大幅に増えたことなどが原因だとして、先月30日、過労による労災と認められました。
上のニュースではこう書かれていますが、本人のTwitterを見ると、残業が月105時間ってぜんぜん数字が合わない気がします。一ヶ月が20営業日だとしたら、一日あたり5時間の残業。17時終業であれば、22時まで残業ということになります。しかし、Twitter上では、もっと残業させられてそうに読めます。休日出勤もしていたみたいですし。裁判でも残業とは認められなかったものが結構あるということなんでしょうかね。
パワハラも多かったようですが、それを客観的に証明するのは難しそうです。それに比べると残業時間はわかりやすい指標なので、仕事量と残業が大幅に増えたことが主要因となっているんでしょうね。
調べてみると、厚生労働省が、精神障害の労災認定や精神障害による自殺について具体的な基準を示していました。
心理的負担は大きかったが残業時間は長くなかった、という場合は、証明しづらそうです。客観的に見て「こういう出来事があった」と証明するためには、具体的な記録が残っていないと難しいでしょうから。「過剰なノルマがあり、未達成の場合にはペナルティがあった」場合なら会社に資料が残ってそうですが、嫌がらせや暴言などは、録音でもしておかない限り証明するのは難しいでしょうし。
労働者にできることは、証拠となりそうな資料をきちんと記録しておく、ということなのかな。もちろん、逃げ出せるならそれが一番なんだけれども。
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