「落としどころ」と「妥協点」の違いについて
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これを読みました。
「落としどころ」と「妥協」なぁ。たしかに似たような意味だと思うけど、言われてみると、少しニュアンスが違うような気はします。
ウェブ上の辞書で調べると、「妥協」は
対立した事柄について、双方が譲り合って一致点を見いだし、おだやかに解決すること。 だきょう【妥協】の意味 - goo国語辞書
となっており、「落としどころ」は
もめ事や話し合いの妥協点。双方が納得する決着点。 おとしどころ【落(と)し所】の意味 - goo国語辞書
となっています。「落としどころ」の説明に「妥協」が出てくるんだから、一般的には、ほぼ同じ意味で使われているってことなんだろうなぁ。
個人的には、「妥協」のほうが、より「我慢している感じ」がします。「これが欲しいけど、別のもので我慢」「この水準を満たしたいけれど、それよりも下で我慢」って感じがします。
一方で、「落としどころ」というと、まぁこれもある意味、我慢なのですが、別のロジックが入ってくるケースが多いように思います。「本当はこれが欲しいけど、今回はこの機能さえあればいいから、別の安物でも良しとしよう」「本当はこの水準を満たしたいけど、それより下の水準でも目的の一部は達成できるから、今回は低水準でも良しとしよう」みたいな。
「妥協」は、目的や願望のレベルや方向性を変えないまま、我慢であったり、諦めによって達成される気がします。一方、「落としどころ」は、目的や願望の方向性を変えたり、ある部分での納得によって達成される気がします。
相手に妥協してもらうには、我慢してもらうように相手にお願いをしたり、説得したり、時には脅したり、というように、あまり前向きな感じになることは少ないと思います。それと比べて、相手と落としどころを探る場合は、別の考え方、別の意見、別の材料を出してみる、というようなプロセスで達成され、後ろ向きにはならないケースも多い気がします。
「落としどころ」という言葉と「妥協・妥協点」という言葉のニュアンスの違いについて、僕はこのように感じますが、みんなはどうなんでしょうね。