金は天下の回り物、というけれど
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これを読みました。
いつになったら日本人は「お金は使うとこの世から消滅する」という考えから抜け出せるのか?→これが原因では?どうすればいいのか?などの意見が集まる - Togetterまとめ
まーこれはマクロの視点とミクロの視点だと見え方が違うということでしょうかね。
マクロの視点では、お金を使っても他の人に移動するだけで、そのお金が消えることはありません。お金を使うとそれがグルグル回って経済を動かし、やがて自分のところに返ってくる、と考えます。
でも、ミクロの視点では、自分が今お金を使ったら、財布からは消えちゃいます。しかも、それがめぐりめぐって、将来、本当に自分のところに返ってくるのか。その可能性が低いと思えば、今すぐにお金を使うことは控えるはずです。
で、今は多くの人が「今使ったお金は、将来自分のところに返ってこないだろう」と思ってるんじゃないですかね。労働時間が長い割には給料は増えていかないし、ずっと雇用されるかもわからない。今の会社を出たら、今の給与水準で別の会社が雇ってくれるかどうかもわからない。AIが仕事を奪っていくなどとも言われている。国の借金は多いし、年金もちゃんともらえるのかわからない。
将来戻ってこないのではないかという不安は、常にちらついてると思うんですよね。「老後には〇千万円必要」みたいな情報に飛びつく人がいるのも、そうした不安から来ているんでしょう。
おそらく、この不安がある限り、人はお金を使わないんだと思います。継続的で安定的な収入がある人でもない限り、お金を貯めるインセンティブのほうがあるんでしょう。問題が起こったときには自己責任だと責められるわけですしね。
こうした不安を感じずにお金を使うような人がいるとすれば、
- ものすごく近視眼的(=将来のことは考えない)
- ものすごく楽観的(=将来はなんとかなるだろうと考える)
- ものすごい安心感が与えられる(=将来のことはこれで大丈夫、と思える何かを得る)
のどれかではないか、と思います。でも、今の日本で実現しそうなのってどれでしょうか。ベーシックインカムを実現して、3つ目の選択肢を選ぶ道ですかねぇ。