コミュニケーションをとるための質問
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これを読みました。
子供は理由を知りたくて質問しますが、大人は相手との距離感を測りたくて質問するのです。 店主の雑駁: 子供の質問、大人の質問
つまり、質問には、答えを求めるものなのか、コミュニケーションをとるためのものなのか、2パターンあるよ、ということだと思います。目的か、手段か、と。
「答えを求める」というのは、当然、相手からは答えが返ってくるのを期待するわけですね。疑問とか悩みなどに対して、それを解決する答えを欲しがっています。答えが返ってきた後、さらに、追加の答えを求める質問が続くかもしれませんが、「答えを求める」というゴールには変わりはありません。
一方、「コミュニケーションをとるため」というのは、質問はただの手段です。質問の目的は、「不満を聞いてほしい」「不安を取り除いてほしい」「愚痴りたい」「単純に話がしたい」だったりします。より高度なテクニックとして、「自慢したい」ときに使われることもあります。
この種類の質問には、答えは必要ないかもしれないし、むしろ、答えてはいけないかもしれません。答えると、「そういう答えが欲しいわけじゃない」と返されることもあります。
この2種類の質問は、質問の受け手が、後者を前者だと勘違いしたときに、大きなトラブルの原因になることがあります。人によってどちらの種類の質問を多用するかがわかれるので、すれ違いはずっと続いてしまうかもしれません。
また、後者の質問をしている人に、「これは不満を聞いてほしいっていう質問ですね」などと確認をしようとしても、基本的には「そうじゃない」と否定してくることが多いのもやっかいです。
これを読みました。
ジェーン・スー悩み相談「収入目当てで結婚した夫が退職したいと言っている」
悩み相談のお便りは、「どうしたらいいですか、教えて下さい」としめられています。しかし、本文中にも「相談者さん、身勝手なわがままを悩みのテイで話すんじゃないよ」と書かれていますが、これは上の2種類の質問でいうところの、典型的な後者パターンです。
露骨なのはわかりやすいですが、すぐには分けるのが難しいケースも多く、やっかいですね。