マジックポイントって、集中力のことだったのかもしれない
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RPGをやっていたときのことを思い出すと、ヒットポイントが減ることはわかるけど、マジックポイントが減ることは少しわかりにくくないだろうか。
敵からの攻撃を食らったら、ヒットポイントが減る。これはイメージがつきやすい。物理的に攻撃を与えられたら、傷ついたりけがをしたりして、何かが無くなっている、何かが奪われているような感じはする。ゼロになったら死んでしまうこともわかる。
ただ、マジックポイントが減るというのは、どういうことなんだろう。魔法を使うと、マジックポイントは減る。確かに、使うんだから何かは減っていくんだろうけど、減っていってるのは何なのだろう。
「魔法を使う」ということが、具体的に何をすることなのかはわからない。でも、例えば、それが呪文を唱えることだったとしたら、どうだろうか。呪文なんて何回でも唱えられるのではないか、という気もする。呪文を唱えることは、そこまでしんどいことなのだろうか。
魔法を使うと減るマジックポイントが何を指しているかはわからなかったが、仕事をするようになってからは、結局、減っているのは集中力ではないか、という気になってきた。
何かを作ったり、新しいものを生み出したりする。このときに起こることは、魔法だといえなくもない。これを、何度もやれと言われると、なるほど、たしかに限界はある。そんなに集中力は続かない。
魔法のような素晴らしい商品を生み出す場合だけではない。例えば、パワポで資料を作るでも、メールの本文を考えるでも、どんな仕事だっていい。「資料を作る能力」や「メール返信能力」などは、1つ1つを見ればそんなにたいしたことはないけれど、数をこなしていくと地味に集中力を奪っていく。1日に何回かはできても、何時間もぶっ続けでできることではない。
また、他の仕事で集中力を奪われていたら、別の仕事でも能力が発揮されにくくなることは、マジックポイントが足りなくて別の魔法が使えなくなることに似ている。マジックポイントが足りないというのは、頭がボーっとして回転しないような状況に似ている。
集中力が切れてしまえば、もう魔法は使えない。宿屋で眠るしかない。