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「本屋で運命の本に出会う」について

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街の本屋がなくなると、「本屋で運命の本に出会う」という体験がなくなってしまう、という意見を聞くことがあります。

僕はそんなに本を読むタイプではなく、本屋で偶然いい本に巡り合えた、という経験もほとんどないので、少しドライなのかもしれないのですが、「本との偶然的な出会い」を提供する点でいうと、実店舗よりもネットの方が価値があるんじゃないか、と思っています。

ネットで、有名人やブロガーが書いた「この本がおもしろかった、この本がよかった」という記事を目にすることがあります。また、Facebook上で、友達がある本に関してコメントを書き込んで、その投稿を読むこともあります。読書メーターと連携した投稿もあります。これらを通じて、今まで知らなかった本を偶然知ることは、ちらほらあります。

こうしてネットで読みたい本に出会ったら、アマゾンのレビューを読んだり、実店舗で少し立ち読みしたりして、買うこともあります。本屋で買うこともある(すぐに欲しいから)し、ネットで買うこともある(ヨドバシで買うとポイントがたまるから)し、電子書籍で買うこともある(重いorスキマ時間に読みたい)し、買い方はいろいろあるのですが、いずれにしても、はじめの出会いはネットです。

ふらっと本屋に行って、偶然いい本に出会って買う、というのは、目的なく本屋に行くことが多い人じゃないと、経験しづらいでしょう。本が好きな人にとっては「実店舗が貴重な価値を提供している」と感じるのかもしれませんが、普段から本をあまり読まない人、買う本が決まってなければ本屋に行かない人などからすると、「たしかにそうだ、運命の本に出会う機会がなくなっちゃうのはまずいことだ」とはなりにくいように思います。

普段から読書をしている人による、「(彼らが受ける)メリットがなくなってしまう」という主張は、本を読まない人にはピンとこないですし、危機感もそんなに感じないんじゃないでしょうか。普段はあまり読書しない人たちにとってもメリットがなくなってしまう、というものを探して、そういうのがあれば、そっちを訴えたほうが効果があるんじゃないかと思います。

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