「研修業者に成功報酬」はそれほど変ではないと思うけど
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これを読みました。
氷河期100万人就職支援、政府 研修業者に成功報酬 : 日本経済新聞
就職氷河期世代の就労を後押しする政策の続報です。
はてブについたコメントを見てみると、研修業者に報酬を払うことに否定的な意見が多くついてます。企業と労働者をつなぐ仲介業者に対して、不満を抱いている人が多いので、この反応は仕方ないかもしれません。
ただ、純粋に考えると、成功報酬を出すこと自体は、変な流れではないと思うんですよね。
まったく報酬を払わないというルールだと、そもそも研修をやってくれる企業が出てこないでしょう。研修をやるだけなら単にコストがかかるだけです。研修の費用を受講生からとろうにも、そもそも安定的な職についていない人が対象なので、そんなに徴収できないでしょう。企業が研修をして自社に入れるシナリオもあるかもしれませんが、それを氷河期世代が若い時にやらなかったんだから、今さら積極的になるのも考えにくいです。
報酬を払うとして、それを成功に応じたものにしなければ、研修業者は、形だけの研修をしてしまうかもしれません。インセンティブを与えないと、中身のない研修になる可能性があります。なので、受講生が就職できたら研修業者側に追加で報酬を払うのは、おかしな話ではないと思います。
ただ、こういうルールにしても、業者が形だけの就職をさせてしまう可能性は残っています。望んでいない職に研修生をねじ込んで、業者が成功報酬を持っていくシナリオです。普通に考えればそんなひどいことをする会社はないでしょと思うのですが、今までの人材関連サービス会社の動きから考えると、労働者のことなんか考えないで、自分たちの利益だけがマックスとなるような行動をとるかもしれないと思ってしまうんですよね。なので、あの否定的なコメントになるのでしょう。
あと、コメントではあまり触れている人はいなかったですが、記事によると、成功報酬の財源は雇用保険を充てるようです。とりやすいサラリーマンからとるのはいつものことですが、さすがにやりすぎでしょう。法人税を上げてそれを充てるほうがまだいいんじゃないかと思いますけど。