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避難所のホームレス受け入れ拒否問題について

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この前の台風19号のときに、避難所がホームレスを受け入れ拒否したことがニュースになっています。

ホームレスの被災者を避難所が拒否、SNSでは賛否 台風19号「ハギビス」 - BBCニュース

「避難所は区民対象だから」ということで断ったらしいですが、この理屈なら、もし観光客なども断られていたことになりますよね。今やっているラグビーワールドカップとか、来年のオリンピックとかも考えると、区民以外の人が被災して避難所に来ることはありえるのに。

ホームレスを断るために理屈をつけた可能性もありますが、そうすると、今度はいろんな人が拒否されていくシナリオもあります。ネットでは、「税金を払ってないんだから仕方ない」といった声もありますが、それだと今度は低所得者も理屈をつけて断られるかもしれません。

「匂い」を理由にしている人もいますが、それだと今度は体臭がひどい人も断られるかもしれません。中年になるとある程度は加齢臭がしますが、それも拒否理由になるかもしれません。「何をされるかわからない」とか「病気を持ってそう」という声もありますが、これは病人や知的障がい者の拒否につながっていくでしょう。

他の弱者やマイノリティの受け入れ拒否につながっていく可能性もある話ですし、そもそも命に係わる緊急事態なのだから、受け入れる以外の選択肢はないでしょう。どう受け入れるかを考えていくしかないです。

避難所は、その街に暮らしていた人が家を離れて集まってくるわけなので、避難所自体が小さな町を形成する、と言えるしょう。場所は小さいけれど、人口密度は急増します。周りの人との距離が急激に縮まります。今まで適度な距離を保っていたため、スルーできていた問題、見て見ぬふりをしてもよかった問題が、周りの人との距離が近くなったことで、無視できない問題となって目の前に現れてきたのでしょう。

ネットでこのニュースに対して上がっている意見は、距離が近くないせいで普段言葉には出す必要はなかったけれど、それがいっせいにタイミングよく言語化されただけで、思いやりがなくなったとか、急に差別的になったというわけではないでしょう。

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