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「プラットフォーム戦略」を読んで

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タイトルだけを見て興味を持ち、「プラットフォーム戦略」を読みました。

全体的な感想からいうと、衝撃的な浅さでした。自分がプラットフォーマーになるという視点、既存のプラットフォームを利用するという視点、この2つの視点で書かれていますが、どちらに対しても「何も考えていないまま飛びつこうとしている人」を止めるには役に立つでしょう。しかし、自分で答えを出そうとしている段階の人に対して、彼らの助けになるほどには頼れない感じ。考えの初期段階のところで話が終わってしまう印象で、浅い感じがしました。

様々な事例が紹介されていますが、ほとんどがビッグネームで、しかもそんなに詳しく掘り下げられていません。知らなかった海外事例もありましたが、表面的な紹介が多いです。

また、ビッグネームの分析においても、ところどころ自分のイメージと合わないなぁと感じる部分もありました。例えば、「キラーコンテンツを持つべき」というところで、「おサイフケータイのキラーコンテンツはマックのクーポン」、「マックのOSのキラーコンテントはVisiCalc」(他の事例と並べるには時代が古すぎる)、「iPhoneのキラーコンテンツはtwitter」といったことが書かれてあり、「ん?」となってしまいました。こういった、知ってる事例について引っかかる場面が多かったですね。そのため、他のところを読んでもしっくりきにくいです。

さらに、冒頭では、突然大前研一へのヨイショがあって違和感があったのですが、大前研一の作った大学の教授をやってる人が書いていたんですね、なるほど。途中、楽天の話もわりと詳しく載っていますが、よく見ると著者は元楽天オークションの取締役でもあったんですね、なるほど。

出版されたのは、2010年。結構時間がたっています。わりと移ろいやすい世界をテーマにしているのに古い本を選んだ点は自分のセンスのなさによるところですが、もう少し普遍的なことが書いてあると思っていました。残念です。本を読み終えてからアマゾンでのレビューを見ましたが、そもそもすぐに読んでいたとしても、たいして結果は変わらなかったみたいです。

(888文字)