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「平均値・中央値・最頻値はもっと学校で教えるべきでは?」という意見について

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このブログとは別で運営している「なかけんの数学ノート」というサイトで、先日、次の記事に多くのはてブがつきました。

【基本】平均値・中央値・最頻値はどう使い分ける?

この記事に対するはてブコメントやツイートなどで、「代表値について、もっと学校で教えるべきでは?」という指摘がありました。

実は、現行の指導要領では、学校で教えるように定められています。高校の数学I「データの分析」という単元で、平均値・中央値・最頻値という代表値について学習することになっています。これは必修です。全員やります。センター試験でも、必答問題として出題されています(例えば、2017年センター試験の数学IA第2問(2))。

以前は、数学Bの「統計」で習うことになっていました。ただ、これは選択制であり、普通の学校ではベクトルと数列(もう少し昔なら、ベクトルと複素数)を選択するため、代表値について知らないまま卒業する人がほとんどでした。

もっというと、今は、中学数学でも代表値が出てきます。現行の指導要領から「資料の活用」という単元が追加され、中学1年で代表値について学びます。もちろん、これも全員学ぶことになります。

「平均値」は算数でも出てくるので、ほとんどの人が知っており、日常生活でもよく登場します。ですが、中央値や最頻値は、すでに卒業している人の中では、統計を自分で勉強しようとした人以外は知らないことも多いです。なので、テレビや新聞で、集計結果に中央値が登場する機会が少ないのだと思います。

仕事をしていると、統計の話はよく出てきます。統計を学ぶ第一歩として、上のような指導要領の改訂は、いい取り組みだと思います。

個人的には、統計を試験問題として出題するのは難しいんじゃないか、と思っていました。出すだけならできますが、難しい問題を作るのが難しいんじゃないか、と。しかし、センター試験を見てみると、「データを変換したときに分散はどう変わるか」など、本質を理解していないと答えづらい問題も出題されていて、「いい難易度の問題って、ちゃんと作れるもんなんだなぁ」と感じました。レパートリーは少なそうですけども。

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