探偵!ナイトスクープ「レイテ島からの葉書」と科学
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これ読みました。
探偵!ナイトスクープでこれだけは見とけって作品:哲学ニュースnwk
ちなみに、「探偵!ナイトスクープ」というのは、こういう番組です。
スタジオをひとつの探偵事務所(番組では“探偵局”と呼称)と想定し、視聴者から寄せられた依頼を、探偵局員が投稿した視聴者と共に調査し、その過程のVTRを流す。 探偵!ナイトスクープ - Wikipedia
基本はおもしろ路線なんだけど、たまに、意味不明な回や、不気味で気持ち悪い回があります。そして、まれに感動回があったりするんですよね。
上のまとめでもあげられてますが、僕は「レイテ島からの葉書」の回が一番いいと思います(16分9秒~)。
ある葉書に書かれた文字が読めなくなったので、なんと書いているか調査してほしい、というある男性からの依頼。その葉書は、戦時中、男性の父親が戦地から母親あてに送ったものでした。葉書には、母親が妊娠していたことを父親が知っていたと読めそうな部分があるんだけど、鉛筆で書かれた文字はほとんど消えていて、はっきりとはわかりません。なので、葉書の内容を調べてほしい、という依頼でした。
葉書を読むために、拡大コピーをしたり、濃淡をはっきりさせたり、いろんな技術を利用しながら、試行錯誤します。最終的には、古文書を解析する専門施設に葉書を持っていき、葉書の解析が行われます。最終的にどうなるのか、というのは、ぜひ動画を見てみてください。
一般に、科学者は、理屈っぽくて人間味がないなどと考えられがちですよね。東野圭吾のガリレオに出てくる湯川学准教授なんかは、まさにそういう人間として描かれています。しかし、科学は「これが何なのか知りたい、なぜこうなるのか理解したい」という、とても人間らしい欲望が出発点となっています。そこから先の議論は、結論に至るまで論理で固めていくんだけど、出発点だけは違うんですよね。
この「レイテ島からの葉書」を見ていると、科学は誰かの「知りたい、理解したい」という気持ちから出発してるんだなぁ、と感じずにはいられないんですよね。この依頼者が抱いている「知りたい」気持ちと似ているんだろうなぁ。