コンテスト番組では「1点の格差」問題が気になる
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前の日曜に行われたM-1グランプリやキングオブコントなどのお笑いコンテスト。好きなのでよく見ているのですが、やはり点数のつけ方についてみんな意見を言いたくなりますよね。たまに、「平均点が80点の審査員と90点の審査員が混じっているのはダメなのでは?」という意見を言う人もいますが、個人的には問題はそこじゃない気がするんですよね。
むしろ問題なのは、「80点から100点の点数をつける審査員」と「85点から95点の点数をつける審査員」が混じっていることじゃないかと思うんです。前者は後者の2倍の威力があり、1点の格差が生まれているわけですね(選挙の「1票の格差」みたいな言い方ですが)。
例えば、前回のM-1決勝は次のような点数でした。各審査員について、濃い赤が高い点、濃い青が低い点であることを表しています。横に見るのではなく、縦に見るのがポイントです。
チュートリアルと中川家は、ジャルジャルとトレンディエンジェルに対して、ほぼ真逆の順位をつけています。好みがすごく出てますね。この二人の点数の範囲は同じくらいなので問題ではないですが、もし片方が極端に大きければそちらの審査員の意見が強く反映するようになってしまいます。実際、審査員の間で、2倍以上の格差が出ているところがありますよね。
1点の格差が生まれないように、次のような決勝の審査はどうでしょうか。漫才師を3組ずつに分けて3組が終わるごとに審査、各審査員は5票を投票する、というやり方です。各審査員は、特別おもしろかった漫才師に5票すべてを入れることもできるし、2・2・1や3・1・1や4・1・0といった入れ方もできます。点数のつけ方は複雑になりますが、審査員がどう考えて票を入れたかを説明しやすくなり、結果として聞いてる方も納得しやすくなると思います。
どういう審査方法でも、みんなを納得させるのは難しいです。上のアイデアにも問題はあるでしょう。だからこそ、審査員のコメントは重要になってきます(出来レースと思われないためにも)。そういう意味でも、まじめなコメントが少なかったのは残念ですね(M-1の感想でも書きましたが)。