強いAメロ
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前に「亀田音楽専門学校」に関する記事を書いたけど、かなり昔のシーズンで印象に残ってる話があるんで、今さらだけど書いてみたい。2014年の終わり頃なので、もう1年以上も前の話になるんだけどね。当時、すでにブログを書いてたはずなのに、どうしてこのとき書かなかったんだろうな。
ゲストはクレイジーケンバンドのボーカル横山剣で、たしか、曲のサビについて話す回だったと思う。今のJ-POPは、「AメロBメロサビ、AメロBメロサビ、Cメロサビサビ」みたいな構成が多い。サビ始まりの曲があったり、最後のサビで転調したり、いろんなパターンはあるけど、基本的な構造はこれになると思う。
僕が生まれてから聞くようになった曲はだいたいこの構造だったので、これ以外の構造って言われてもピンと来なかった。しかし、番組の中で、全く違う構造の曲が紹介されていた。しかも、聞いたことがあった曲。
その1つが、ブルー・ライト・ヨコハマ。
曲を聴くとわかるんだけど、この曲は「Aメロ・Aメロ・サビ・Aメロ」となっている。他に番組で取り上げられていたのは、山下達郎の「クリスマス・イブ」。番組でかかっていたのはこの2曲だけど、たとえば「およげたいやきくん」なんかもこの構造だ。
番組で取り上げられていた2曲には、「Aメロなのに印象に残るメロディ」「Aメロの歌詞にタイトルが入っている」などの特徴がある。Aメロが強い。今の曲のような「サビを盛り上げるためのAメロ・Bメロ」という感じではない。実際、サビよりもAメロの方が覚えているし、テレビで数秒間歌が流れるときも、歌いだしのAメロの部分が選ばれることが多い。
番組内では、ブルー・ライト・ヨコハマの歌詞についても触れられていた。Aメロではヨコハマ全体の景色を俯瞰していて、その中に二人がいるようなイメージ、それがサビの部分になると、二人だけにグッとフォーカスがあたる。そして、その後のAメロでまた俯瞰モードになるという、緩急。あー、そういうサビの盛り上げ方もあるのか、とすごく印象に残った。