「いらすとや」によって、他のイラストレーターの仕事量は減るけど単価は上がるのでは?
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これを読みました。
いつの間にか、日本が「いらすとや」だらけになってる - コラム - Jタウンネット 東京都
「いらすとや」にイラストレーターが悲鳴 「仕事を奪っている」 : J-CASTニュース
たしかに、いらすとやのイラストはよく見るし、このサイトでも時々使っています。
僕がいらすとやのイラストを使うときは、「文字ばっかりだと読む人がしんどくなるだろうから、目を休める場所が必要だな。何でもいいから絵が欲しいな」という気持ちであることが多いです。上のサイトで紹介されている「いらすとやイラスト」使用の事例も、資料作成者が「絵であれば、何でもいい」と考えているケースが多いんじゃないかと思います。
いらすとやを利用している人の多くは「イラストによって、他社と差別化しよう」という発想がない人たちでしょう。このサイトでもそうです。イラスト自体にお金をかけようと思ってはいません。これは、イラストレーターの仕事を軽視しているのではなく、あくまでも、「今回の案件では、他社との差別化をはかるためのイラストは必要ない」と判断をしている、ということです。
実際、「いらすとや」のせいで、他のイラストレーターの仕事は減ってしまったかもしれません。しかし、その減ってしまった仕事の多くは、もともと単価の安かった仕事だったのではないでしょうか。つまり、減ったのは「できるだけ安く作ってもらおう」と思っている人からの依頼だった、ということです。
なので、結果として、「他の場所や他のサイトで使われているイラストは使いたくない、オリジナルのイラストを作ってほしい」という、差別化したい人からの依頼が残るんじゃないでしょうか。こういう仕事が残れば、以前よりも平均単価は高くなるはずです。また、逆に、「安く作って」と顧客から言われたときに、「じゃあ、いらすとやを使ってください」と言って、イラストレーター側が価格の交渉や激安受注を拒絶するために使うこともできるんじゃないかと思います。
「安くてもいいから仕事量が欲しい」と思っていたイラストレーターはつらいでしょうが、恩恵を受ける人もそれなりにいる気がします。