欧州議会のビジターセンター・パーラメンタリウムに行ってきました
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先週に引き続き、まだまだベルギー旅行の話です。
ベルギーでは、ここの前も通ってきました。
欧州委員会の本部ビル、ベルレモン・ビルです。欧州委員会では、法案の提出など、日常のEUの運営が行われています。
この建物の前にある道路に、スプレーで落書きされていました。落書きの内容は、「TTIP反対」というもの。TTIPとは、北米とEUとの間のTPPみたいなものです。どこの地域でもこういう協定に反対する人はいるし、反対する人はこういうことをやっちゃうんだな、という感じです。
この建物のすぐ近くに、欧州議会があり(似たような名前がいっぱいでまぎらわしい!)、議会のビジターセンターであるパーラメンタリウム(Parlamentarium)に行ってきました。EUの仕組みや歴史が無料で学べます。
見る角度によって絵が切り替わるポスターって、たまに街中などで見かけるじゃないですか。その技術を使って、ある角度から見ると英語、別の角度から見るとフランス語、と切り替わる看板のついた展示があり、おもしろい見せ方だと思いました。
EU地域では多くの言語が使われているので、こういう見せ方が必要になってくるんですね。音声ガイド(無料)も20数言語から選ぶことができます。ただ、残念ながら日本語はありません。厳しい。せめて、イギリスが離脱した後も、英語版だけは残しておいてくれないと無理だ。
歴史(重要な出来事)コーナーでは、ほとんどが戦争に関する説明でした。もともとEUが誕生したきっかけが、第二次世界大戦後の「二度と欧州で戦争を起こしてはいけない」という思いから来ていることを考えれば、自然な構成ですね。ちなみに、大戦後の重要な出来事として、東日本大震災が紹介されていました。
これは、360度スクリーンで覆われてた、議会の法案採決の疑似体験ができるスペース。設備も映像も、かなりお金がかかってそうです。
他にも、展示の仕方がかなり凝っていて、これで無料というのはなかなか攻めている感じがします。こうして多くの人にEUの存在意義を理解してもらうというのが、めぐりめぐってEUの利益になるということなんだろうなぁ。