なくしちゃいけないルールをなくすと、歴史が繰り返す
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これ、なかなかいい例えだなぁ。
なんと例えればいいのかわかりませんが、サッカーのルールを何も知らない人がデータだけ適当にいじって「こういう戦術だと絶対勝てます!なんで世界中の監督がこの戦術を取らないのか意味がわからない!!」と戦略を提案してきたので見てみたら「これ全部オフサイドやんけ」というオチだった。みたいな話を聞かされるわけです。 日本の不動産テック企業のほとんどはただのスクレイピング屋である - ヤドリギ
不動産テックと言われているものの中には、がっかりするものがたくさんある、という流れでの話。
既存の業界とITとを組み合わせて、何か新しいものを作る、というのは、ITの早い進化と合わせて、いろんなネタが生まれてくるんだろうなと思うんですよね。ネット環境が整備されてきた、みんながスマホを持つようになってきた、機械学習でできることが増えてきた、そうした環境の変化に合わせて、既存のものと組み合わせれば、新しいものが生まれるかもしれません。
既存の業界とITとを組み合わせるとして、既存の業界の方からIT業界に攻めるのか、IT業界から既存の業界へ行くのか、どちらがうまくいくのかは僕にはわからないけど、後者のシナリオで失敗している例が冒頭のお話ですよね。既存の業界にある既存のルール、もちろん古いものもあって、「これ、今の時代にあってないよ」というのもあるんだけど、中には「ちゃんと理由があって、そのルールが作られたんだよ」っていうのもあるんですよね。
昔、誰かが悪さをした、ズルいことをした、ということに対して、それを阻止すべく、作られたルールもたくさんあるわけです。中には、暗黙のルールもあるけど。それを無視して、「今これをやってる人はいない。これが新しいんだ」と言ってやってしまうのは、歴史を繰り返しているだけというか、同じ問題を見つけてきて、また同じようなルールを作るだけというか。
たいした技術を使ってない程度であればいいんですけど、意味のあるルールを無視したり壊したりするのは、ちょっと考え者ですよね。「誰もやってないこと=誰も気づいてないこと」とは限りませんからね。
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