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ドラッカーはそんなこと言ってなかった案件について

🤣

少し前に、有名な経営学者ドラッカーがこんなことを言ってる、というツイートがあって、しかしよく調べてみると実はドラッカーはそんなことを言ってなかった、ということがあったんですよね。ドラッカー本人が実際に言った言葉をベースにはしてるんだけど、かなり意訳しすぎたというか、都合よく解釈したというか。ま、普通に見たら、「そんなこと言ってないでしょ」とツッコみたくなる内容でした。

これに関していろいろ思うことがありまして。まず一つは、「宗教は教祖のまわりの人が作っていくんだなぁ」ということ。「教祖はこんなことも言ってるんだぜ」とまわりにいる人たちが言うことで、宗教の形ができていっちゃうんだなぁと。しかも、それが教祖の考えとマッチしてるとは限らない、という。

二つ目は、自分の主張をするために、都合のいいマイナーな名言を持ってくる技はズルいなぁ、ということ。偉人なら、言ったことや書いたことが結構残ってるじゃないですか。その膨大な言葉の中から自分の主張に合うのを選んできて、「ほら、私の考えは、この偉人と通じるものがあるんですよ」って使うのは、その偉人を都合よく利用してる感じがします。「マイナーな名言」ってもはや何なのかわかりませんが。

あと、その名言の背景も気になるところではありますよね。よく考えると、名言自体は知っていても、それがどういう場面で言われたものか、は知らないものが多いです。

演説で言ったとか、本に書いていたなら、本人が言おうとして言ったことなんだろうし、文脈も後で追うことができます。でも、どういう流れで言った言葉なのか、わからないものもありますよね。そういうのは、何を意図していたのか、文字通りの意味なのか、別の意味が含まれていたのか、わかりづらいです。

殺される間際に言った、などという、「そもそも、誰が聞いて正確に伝えたんだろう」という有名な言葉もありますよね。言ってないのに言ってることにされた言葉もあります(参考:「ケーキを食べればいいじゃない」とは言ってない?)。訳がおかしい、というパターンもあるでしょうね。

ということで、いろんなモヤモヤの残る案件でした。

ピーター・F・ドラッカー ダイヤモンド社
(888文字)