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「小さなチーム、大きな仕事」を読みました

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小さなチーム、大きな仕事を読みました。「ベースキャンプ」の創業者・経営者の書いたビジネス本です。

小さいチームがどうやって戦っていくか、どういう間違いを犯してしまいやすいか、という点が多く指摘されています。特に、"大企業の小さい版"になってはいけない、という指摘は重要です。

大企業が当たり前にやってそうなことを、小さなチームがマネするのはダメだ、ということです。すぐにやる、小さく始める、機能を絞る、致命的でない問題は発生してから考える、小さくてもいいから成果を発表する、というように、小さいチームの持っている「小回りが利く」というポイントを活かすべき、というのは大事な考え方です。

自分のチームから派手なニュースや大きな数字が話題になると、注目を浴びて気持ち良くなるかもしれません。しかし、結局は、持続可能なビジネスをやるために、顧客と利益をどう確保するか、を考える必要があります。小さいチームはバッファーも小さい分、本質的でない部分に時間と労力をつっこむと、すぐに死んでしまいます。地味にやっていくのが一番いいのでしょう。

一人、もしくは、数人でビジネスをする人がこの本を読めば、役立つ考え方がたくさん見つかると思います。どういうビジネスをするか、自分でルールの大部分を決められる人には、行動指針の参考になるでしょう。逆にいうと、一般のサラリーマンには、参考になる部分は少なそうです。帯には、「働き方改革」について書いていますが、ちょっとターゲットが違う気がします。

本では、各主張についての文章が3ページほどでまとめられています。そして、そのたびにはさまれる、皮肉的な絵。本の厚さから想像するよりも、ずいぶんサクサクと読み進められます。

根底にある思想は一貫していますが、各主張は密にはつながっていないため、ブログ記事を寄せ集めたような印象を受けます。もっと深く読みたいな、という気持ちになったところで次の話題に行ってしまうので、「もう少し具体的な話が読みたかった」「言いたいことはわかるけど、結局、どうすればいいんだろう? 無理じゃないか?」という気持ちになる場面もありました。

(888文字)