SNSでは陰謀論にハマりやすいというけれど
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SNSでは、自分の意見や考えに近い情報にアクセスしやすく、そうした情報で自分のまわりを固めてしまうことが可能です。陰謀論やデマなど、刺激的な内容を見てそれを追いかけ始めると、あっという間に関連する情報で満たされてしまいます。そのため、一度ハマると抜け出しにくく、SNSを中心にネットの世界では陰謀論がはびこっています。
陰謀論などはSNSが生まれる前から、もっといえば、ネットが存在する前からずっと存在していますが、SNSは進行速度(信仰速度?)を速める力が強いです。関連する情報が次から次へと入ってくる上、訂正される機会がほとんどないからですね。
ただ、ネットの世界ではなく、リアルの世界ではどうかというと、リアルの世界でも、訂正される機会はほとんどないんじゃないかと思います。
実際、目の前に陰謀論にハマっている人がいたとして、その人とどんな会話をするでしょうか。
議論できる余地のある人ならいいですが、いろんな事実をすべて(その人の論を補強する方向に)解釈済みで、何を言っても響かない人なら、おそらく根気強く議論する人は少ないでしょう。一般的に、話をして考え方を変えてもらうのは大変です。そのため、話しても無駄な人からは距離をとる人が多いのではないでしょうか。「自分の意見を変えるつもりはない」という意志を強く表明すればするほど、その人から人々は離れていくでしょう。そうすると、その人の考えは、軌道修正される機会がないままです。
もちろん、すべての真実を知っている人なんていないし、今少数派な意見が実は後で正しいとわかることもあるでしょう。なので、多数派じゃないからダメ、というわけではありません。議論する余地がない人には、訂正される機会が与えられない、というだけです。
テレビもウソをついてました、新聞もウソをついてました、政府もウソをついてました、だから今回もウソをついているに違いない、ダマそうとしているに違いない。こうした理屈が通ってしまうほど、信頼が失われてしまったのも問題なのでしょう。ネットやSNSの誕生だけでなく、陰謀論が広まりやすい下地ができてたんだなと思います。