今日も8時間睡眠
888文字のブログです

音声合成ソフトで動画を作りたくない理由

これを読みました。新しいAI音声合成ソフトの紹介記事です。

音声合成業界に激震! もはや人間の喋り声、入力文字読み上げソフトVOICEPEAKはビジネス用途でも自由に利用可能 | 藤本健の “DTMステーション”

最近、こうした音声合成ソフトがいくつか現れてきていて、そんなに熱心に追いかけていない僕でも、いくつか目にするようになりました。個人利用や制限ありなら無料だけど、法人・商用・機能制限なしなら有料という形態がよくあります。法人からの収入をあてにする方法ですね。ただ、上のソフトは、個人でも商用利用でも有料で、どちらでも値段が変わらない(しかも安い)という点が特徴です。

僕は数学の問題を解説するYouTubeチャンネルを持っています。普段は、顔出しはしないで画面には数式や図だけを表示して、声は自分で録音したものを使っています。この自分の声の部分を、音声ソフトに切り替えようかなと考えていたこともあるんですよね。実際、一度過去に実験してみたことがあります。

動画を作る作業はあまり楽にならなかったし、評判がよかったわけでもなかったので、すぐに自分の声に戻しました。あと、戻した理由はもう一つあって、それは、動画のオリジナルの部分がなくなってしまう、という点。

上のソフトのページについていたはてブコメントの中に「YouTubeはこの声であふれそう」っていうのがあって、これがまさに気にしていた点でした。性能が良くて値段がお手頃だと、多くの人が使うので、同じ声ばかりになってしまう可能性があります。

僕の作っている動画は顔出しもしていないので、音声も自分のものでないとすると、「これが自分の動画だ」と主張できる証拠がないんですよね。常連からは「この人はこういうコンテンツを作る人だ」と認識されるかもしれませんが、一般の人に対しては根拠を示すことができません。

自分の声をもとに音声が作れるならまた話は変わってきますが、そうすると今度は「この動画から聞こえてくる声は自分の声だから、この動画は自分が作ったものだ」という主張もできなくなる世界なので、それはそれで困ってしまうんですよね。

(888文字)