そもそも交渉しすぎる人は、なぜ偉くなるか
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前の記事「交渉しすぎる人は、見えない損を垂れ流している」の中で、こういうことを書きました。
こういう人が、会社で偉い立場になることってよくある
こういう人っていうのは、交渉しすぎる人を指しています。また、「交渉しすぎる人は、まわりの人が離れていくので孤立する」とも書きました。では、なぜ交渉しすぎる人がそもそも偉くなるのか。偉くなることと孤立することは矛盾するのではないか。今回は、これについて書いてみます。
交渉しすぎる人は、仕事中、まわりに自分の仕事を押し付けるんですよね。持ち前の交渉力で。まわりの同僚、他部署や他社にいる知人、都合よく話を聞いてくれるお客さん。彼らに無理を押し付けて、自分が楽して手柄が入ってくるように、流れを持っていくんですよね。最終的には嫌だと思うかもしれないけど、最初のうちはまわりも引き受けちゃうんですよね。
そして、結果だけを見ると、とてもいい評価になるんですよね。お客さんを言いくるめたおかげで、たくさん売り上げを計上している。まわりのいろんな同僚たちに仕事を押し付けているために、仕事のクオリティも悪くない。自分はほとんど手を動かさないため、残業や休日出勤も少なめになる。
しかも、結果だけでなく、その結果を上司にアピールするのもうまいんですよね。なにしろ、交渉は慣れているんですから。「自分は優秀なんだから、昇格させるべきだ」という交渉をするんですね。
昇格すれば、今度は部下たちに仕事を押し付けて、いい評価を受ける。こうして、交渉しすぎる人は、どんどん昇格していってしまう。そして、だれも逆らえない、偉いポジションについてしまうんですね。
これは極端な例かもしれません。しかし、よくあることではないかね。こうなってしまう一番の原因は、「数値にだけ目が行っていると、本末転倒になる」にも書いた通り、売り上げなどの目に見えやすいものだけで評価しているからじゃないかな、って思いますね。プロセスまで見たら、明らかに問題があるとわかるはずです。
交渉しすぎる人は、まわりに仕事を押し付け昇格し、昇格後は部下に仕事を押し付け昇格していく、ということなんですね。