住宅ローン金利って、すでにマイナスですよ
☂
日銀がマイナス金利の導入を決定したというニュースを受けて、ネットでは「銀行の預金金利がマイナスになったらどうしよう」と言ってる人もいましたが、「住宅ローンの金利もマイナスにならないかなぁ」と言ってる人も見かけました。いやいや、条件によっては、住宅ローンの金利はすでにマイナスですよ。
数年前から、変動型住宅ローンの最優遇金利は1%未満です。ネット銀行だけでなく、メガバンクでも1%を切っています。これだけだとマイナスではないのですが、住宅ローン減税で戻ってくる分があります。上限はありますが、返ってくる額は住宅ローン残高の1%です。合計すると、マイナスになるんですよね。
No.1213 住宅を新築又は新築住宅を購入した場合(住宅借入金等特別控除)|所得税|国税庁
2019年6月までに購入して住む場合、戻ってくる税金は最大40万円です。なので、今から住宅を買おうとする人が、4000万以下の住宅ローンを変動金利で取り組めば、実質マイナス金利になりえるんですね。銀行に払う利息より、返ってくる税金の方が多いので。
この住宅ローン減税を受けるためには、「床面積が50平米以上」などという様々な条件が付いていますし、「控除期間が10年間」という制限もついていますし、毎年確定申告をしなければいけないという手間もあります。こういった点に注意は必要ですが、もう何年も前から住宅ローン金利は実質マイナスだったんですよね。
「変動金利じゃなくて固定金利で借りたい」という人でも、ひょっとしたらマイナス金利で借りられるようになるかもしれません。2016年2月時点で、メガバンクの10年固定型の最優遇金利は1%より少し高い金利です。しかし、これは1月下旬に決まったものです。日銀がマイナス金利導入を発表し、日本国債の金利が急低下した影響は、まだ加味されていません。なので、3月の住宅ローン金利はさらに下がる可能性があります。実際、こういうニュースも出ています。
「永続的にマイナス金利」はさすがにまだないですけどね。