量は分解可能だけど、難易度を分解するのは難しい
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これを読みました。
質問1 東大の、数学博士のレベルの人が「難しいけど回答できる」程度の、数学の難問がここに1つあります。 これを「小学一年生」が何人いれば、博士と同じ消費時間、程度で解く事ができるでしょうか? 質問2 ある優れたエンジニアが、かろうじて設計/実装できる程度の、厄介なシステムがあります。 新人エンジニアが何人いれば、優れたエンジニアと似たような工期でシステムをくみ上げる事ができるでしょうか? …同じ意味合いの質問だと思うんですがねぇ。 同じ回答が帰ってきたためしがない。不思議だなぁ。 質に関する質問 - がるの健忘録
プログラムをしている人なら、どっちも「できない」って言いそうだけど、プログラミングをしない人であれば、後者はできそうって答えるんでしょうね。(逆に考えれば、「数学の難しさ」は広く浸透してると言えそうです)
実際に、難しい問題というのは、人を集めても、つまり、量で解決しようとしても、うまくはいきません。発想力やら、応用力やらが必要で、それは数少ない天才型の人たちがやってこないと解決できないでしょう。
質問2で「できる」と答えている人は、質問1を「大量の計算ドリルを終わらせる」といった状況だと考えていることに似ていると思います。100ページもある分厚い計算ドリルであっても、あなたははじめの10ページをやってね、あなたは次の10ページ、私は最後の10ページ、みたいに分担すれば、だいたい同じタイミングで終わるだろう、といった考え方です。
分担して、並列に処理すれば、処理の遅さはカバーできる、という発想です。この考え方は、どちらかというと肉体系の仕事の考え方に近い気がします。
しかし、頭脳系の仕事は、そもそも分担をするのが難しく、適切に同じくらいの仕事に分解することも難しいです。分解や分担ができることは少ないし、できたとしてもその作業の時点でたくさんの時間を使うことになるでしょう。また、それぞれの処理が終わった後に、それらをくっつける作業も大変です。
量は分解可能だけど、難易度を分解するのは難しい。仕事の問題のタイプの違いが表れているのかなぁ、と思います。
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