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キングオブコント2022の暗転について

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キングオブコント2022の感想は前に書いたのですが、今回は、キングオブコント2022で少し話題になった「暗転」について書いていきます。

ニッポンの社長のエヴァもどきのネタが終わった後、舞台を暗くして場面を変える暗転に対して審査員の山内が否定的なコメントをしていました。その次にネタをやった最高の人間が、ネタ終わりに(自分たちのネタでも暗転を使うので)マズいと思ったと本人たちがコメントしていました。

もちろん、暗転自体は悪いことではなくて、今回はたまたま暗転があまり効果的に働いてなかったということでしょう。そもそも、去年優勝した空気階段の火事のネタでは暗転を使ってましたし。

暗転を使うと、流れが一度切れてしまう上、見ている方に待ち時間ができてしまうので、次の山場を作るのが難しいんでしょうね。熱が一度リセットされてしまうというか。

山内が暗転を繰り返し入れるとショートコントっぽくなってしまうと言っていたけど、ニッポンの社長のコントはたしかにそうなってしまってました。毎回ストーリーをスタートに戻していろんなパターンで展開する、そして同じパターンの顔芸で落とす。わかりやすいけど、繰り返しでどんどんおもしろくなっていくようなネタではなかったのでしょう。

最高の人間のネタでも暗転を使っていたけど、こちらは回想シーンを入れるのが目的でした。これらの回想シーンはストーリー上必要だし、この回想シーンが何気ないものであればあるほど、最後のオチが効いてきます。なので、コントとしてはそれぞれの回想シーンではそんなに笑いは必要ないのですが、お笑いのコンテストとしてはそれだと勝てないということなのかもしれません。

暗転が話題になる前にネタをしていたいぬも暗転を使っていましたが、彼らのネタは別の論点(キスに頼りすぎ)の方が強かったですね。

来年以降、暗転を使う人が減るかもしれないけど、本質はそこではないはずです。コントとしておもしろいこと、そして、ある程度の笑いの量が生まれていることが重要なのでしょう。暗転を使ってもこれらのポイントがクリアされてるのなら、使ってもぜんぜん問題ないと思います。

(888文字)