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日銀の利上げで住宅ローンの支払いはどう変わるか

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最近の円安による物価上昇への批判から、日銀に利上げのプレッシャーがかかっています。ただ、利上げをすると、住宅ローン金利も上がってしまうので、どちらにしても批判はあります。ここでは、そもそも利上げによって、住宅ローンの支払いがどうなるかを考えます。以下では、大手銀行の標準的な住宅ローンを前提とします。

まず、住宅ローン金利には、半年ごとに金利を見直す変動金利と、数年間は金利が変わらない固定金利があります。日銀の利上げによって直接影響を受けるのは変動金利です。日銀が利上げをする場合、一度の上げ幅は0.25%と考えられているので、変動金利も0.25%上がります。

しかし、すぐに変動金利が上がるわけではありません。変動金利の見直しは、4月1日、10月1日の年2回です。適用はその2か月後です。なので、もし2024年7月に利上げをしたら、10月の見直しにより、2024年12月以降の金利が0.25%上がります。2024年10月に利上げをしたら、2025年4月の見直しで、2025年6月の金利から0.25%上がります。

金利が上がったとしても、すぐに返済金額が変わるわけではありません。多くの銀行では、返済額を5年ごとに一定とする「5年ルール」があります。また、返済額が変わるときには、元の返済額の125%以内にするという「125%ルール」もあります。そのため、すぐに返済負担が増えて大変になるということはありません。

ただ、この5年ルールと125%ルールは、当面の返済負担が増えないというだけです。金利自体は上がっているので、元本の返済割合が減っています。負担分を後回しにしているだけであり、負担そのものが軽減しているわけではない点に注意です。

最後に、理論上の負担について考えてみます。1億円を借りていて、変動金利が0.25%上がったとします。この場合、単純に掛けると25万円の増加ですが、実際には返済しながらなので、ざっくり半分の年12.5万、月にすると1万円強の増加です。楽な負担ではないですが、大騒ぎするほどではないように思います。利上げが続くとだんだん厳しくはなってきますが…。

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