どこまでが企画の仕事なのか
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これを読んだんですけどもね。
ネットベンチャーに「企画しかできない人」はいらない。 | ふくゆきブログ
タイトルを見て、「ネットベンチャーは人が足りないんだから、アイデアをただ言いっぱなしにする人はダメ。言ったアイデアを実現するために、ちゃんと手を動かそうね」っていう話だと思ったんですよね。しかし、全然そんな内容ではありませんでした。
文系でプログラム経験がなくて企画しかやってきてない人は、論理的思考能力がない人がめちゃくちゃ多い。大企業ではそれでいいけど、人も時間も予算も無い状況だとコミュニケーションロスとオーバーヘッドがでかすぎる。条件をつめたり、ロジックを埋める作業が出来ない。条件漏れとかめちゃくちゃ多い。デバイスの仕様制限すら分かってない人も多い。
いやぁ、こんな人は、大企業であっても生きてけないと思いますけど。
前にも、アイデア発案者が考えるべき、「なぜ」と「どうやって」という記事で、企画の話を書きました。そこでは、アイデア発案者は、なぜそれをするのか、どうやってするのかを考えないといけないということを書きました。上の例では、「どうやってするのか」の部分がごっそり抜けているということですね。
これはやはり、「企画」という仕事の定義があいまいで、「どこまでが企画の仕事なのか」が人によって違うことが原因なんでしょう。特に、企画者が「アイデアの実現部分はオレの仕事じゃない」と思っている場合に、悲劇が起きるのは必至です。そして残念ながら、上の例で挙がっている人は、そういう人なんでしょう。
ネット技術は発展が著しく、それを利用している人からすると、あれもこれも簡単にできそうな気がしてきます。しかし、プログラムというのは、言語や実行環境、表示画面やユーザー層などによって必要な知識や技術が異なり、その組合せは膨れ上がっています。個々の学習コストは日に日に下がってきていますが、すべてを実現することは難しいです。
このことをプログラマーが企画者に理解してもらえればいいのですが、どうしても「できない言い訳」をしているように聞こえてしまうため、伝え方は難しいんですけどもね。
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