小学生には「プログラミングは難しいんだぞ」って教えてくれ
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プログラミングを必修科目にするかどうか、小学校から教えるべきかっていう話題を耳にすることが増えました。個人的には、必須科目にする必要はないと思うんだけど、そうは言っても、なるときはなってしまいます。
必須になったらなったでいいんですが、その時には「プログラミングは簡単だよ」というんじゃなくて、「プログラミングは難しいんだぞ」って教えてほしいんですよね。
コードを書かなくてもゲームが作れるようなキットを用意して「ほら、こうやってやれば、こんなに簡単にゲームが作れるんですよ」とかやるんだったら、害しかない気がする。それ、簡単にゲームが作れるような環境を、誰かが頑張って作ってくれたおかげだから! 簡単に作れたのは、自分の実力じゃないから! 限られたゲームしか作れないから!
小学生からプログラミング教育を導入する場合、親しんでもらう目的で、こういうゲーム作成的な授業をするのかもしれません。でも、そういう経験だけをして、その後何もしないまま大人になったとき、「小学生でもできるやつね」とか「ゲームなんて簡単に作れるんでしょ」とか「できる人からすれば、プログラムなんてすぐにできちゃうんでしょ」みたいな考えを持ってしまう危険性があります。
今でさえ、自分にはIT系の知識がないのに、「カッコいいウェブサイトなんて、ちゃちゃっとできるんでしょ?」とか「うちのサイトにショッピングカートつけたいんだけど、君、IT得意だからできるよね?」とか「オレ、絶対に売れるアプリのアイデアあるんだけど、作ってよ」とか言う人いますよね。いやいや、言うほど簡単じゃないから。みんな簡単に作ってるように見えるかもしれないけど、過去に何度ももがき苦しんでるんだから。
現在のこの状況に輪をかけて、「プログラマー軽視」「プログラミングスキル軽視」が進むのは、つらい。なので、「プログラミングは簡単だよ。誰にでもできるよ」ではなく、「プログラミングは難しいんだよ。誰にでもすぐに簡単にできることじゃないんだよ」ということを伝えてほしい。
まぁ、小学校から導入するってことは、このポイントは伝わらないんでしょうけども。