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普通においしい

「普通においしい」。ここだけを取り出すと、少し変な言葉ですね。「普通に」をつけることで、おいしいようにも、おいしくないようにも受け取れます。僕は「普通に」使ってしまいますが。

「普通においしい」は、「普通じゃないおいしさ、おいしさが普通じゃない」という水準と比較して使われることがあります。「おいしさが普通じゃない」ってことは、「とてもおいしい」ということですね。

「こんなうまい料理、食べたことないぞー!」と言いながら、背景で波がザブーンと打ち寄せてくるような、ミスター味っ子的演出が出てきちゃう「衝撃的においしい」というレベルと比較して、「まぁそこまで騒ぐほどではないけどおいしいよ」という意味での「普通」ですね。

この場合での「普通においしい」は、マックスに比べると足りてはいないけど、合格圏には入っているというトーンで、「上ではなく、中央くらい」を指したい気持ちがあるのでしょう。

一方、こういうシーンもあると思います。普段料理をしない人が、頑張って料理をしてみた、と。そして「おいしくないかもしれないけど、食べてみて」と言われて食べてみる。「ひょっとしたらひどい味かも」と心の準備をしていたけど、予想に反してそんなに悪くない。こういうときに出てくる「普通においしい」。

また、未知の具材や調理法を使った料理を食べるときなどでも、似たような文脈で「普通においしい」が使われることがあります。

これらは、「合格圏に入っていないのでは?」という意見を否定し、「いやいや合格圏に入ってますよ」と主張するトーンです。「下ではなく、中央」を指したい気持ちがあるのだと思います。

こういったケースでは、「たまたま僕の好きな味だからおいしく感じる、ということではなくて、他の一般の人が食べてもおいしいって言うと思うよ」という意味が含まれることもあり、そういうときには「普通に」がかなり効いてきます。

会話の文脈で想定されている「おいしさ」に対し、「普通」がどこを指しているかによって、ネガティブな意味にもポジティブな意味にも変わります。僕が使う場合は、「悪くないよ、普通においしいよ」が多いですね。

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