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ブラック企業には、不買運動ではなくて不働運動を

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「すき家」の過重労働問題については、「ゼンショーの労働環境改善調査報告書がすごい内容だったのでまとめてみた」でも書きましたが、ひどい内容でした。諸悪の根源は、「労時売上」(売上をスタッフ全員の労働時間で割ったもの)をベースとした管理方法にあり、この「労時売上」のせいで、サービス残業、長時間労働、深夜のワンオペが発生しているんだと考えられます。報告書が出た後も、「深夜1人勤務の「すき家」に強盗 女性バイトが被害」という事件があり、あぜんとさせられました。

こういうブラック企業に対して、消費者がデモや不買運動を行うことについて、次の記事で考えられています。

ブラック企業認定?「すき家」への不買運動の可能性|山崎元のマルチスコープ|ダイヤモンド・オンライン

直接の被害を受けているのは労働者であるため、デモも不買運動もなかなか難しい所です。「労働者をこき使う経営者を許してはいけない」と消費者が怒り、不買運動などを起こしたところで、経営者に即座に響くかはわかりません。「労時売上」管理である現状では、客が来なければ労働者のサービス残業が増える可能性があります。つまり、労働者を守りたいという行動が、労働者への負担を増してしまうことになるかもしれないんですね。

消費者にできることは、労働者にならないことではないでしょうか。バイトに応募しない。社員にもならない。今過酷な環境で働いている人は、辞めれないのか考える。もし身近な人で働いている人がいたら、辞めることを勧める。

今の親の世代には、「会社を辞めることは悪いことだ」と思っている人がたくさんいるのかもしれません。しかし、今回の報告書を見ても分かる通り、辞めることは投げ出すことではありません。根気が足りないとか、そういう話でもありません。辞めれないことをいいことに、「労働力を買いたたかれている」という状況が、今の時代には蔓延しているんです。

「消費者としてどういう行動をとるか」という考えでは、この問題には向き合えないと思います。労働者として、関わらないようにする、ということが、デモや不買運動にあたるのではないか、と思いますね。

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